【書評#18】『年収は「住むところ」で決まる』住む場所で人生変わる??


自分の住んでいる場所で給料は上がるのか?仕事はあるのか?

将来どういう所に住めば、失業した時とかに次の仕事を見つけやすいか?
と言う悩みに対して『年収は「住むところ」で決まる』という本から回答を探してみました。
- 大卒はもちろん高卒者でも賢くて高技能の人の近くで働くのが良いようです
- そういう人は都会に集まるけど生活費は高い
- 本は実生活で活かしにくくて読まなくても問題ないですが、アメリカの経済史を学べて面白いです
★1.5です
(僕のように今すぐ自分の生活を良くしたいと思う人には)おすすめではないです。
ただし学問としては面白くて★4点でした。
Amazon・楽天の評価
Amazonのを要約
★4.5。レビュー数401件。
- 田舎より都会に住んだ方が良いよな
- アメリカの話じゃん
- 書き方が複雑で読みにくい
楽天のを要約
★4。レビュー数55件。
- 日本でもそうだよな。優秀な人が集まる都会で働いた方が良いよな
- タイトル盛り過ぎ(「THE NEW GEOGRAPHY OF JOBS」(雇用の新しい地理))
- 文が無駄に長い
デメリット
で、どうする?

この本の内容は技術ナシ収入低シの僕の日常生活に落とし込むのが難しそうでした。
1960年くらい以降のアメリカの経済史みたいな感じだったからです。

経済史と例えてしまいましたが、中身は読みやすく面白い話です
勉強にはなりましたが、日本で僕が反映するなら東京に引っ越した方が良いってことか?
もしくは大阪・愛知よりも福岡がベンチャー企業を応援しているからそっちの方が良いのか?(※1)
などどう自分の行動に落とし込めば良いのか?僕の読解力では分かりませんでした!
高技能の人が高所得者だとはっきり言われる!

自分では誤魔化ししていた所をハッキリ言われてダメージを食らったので、デメリットにしちゃいます。
この本ではITなど高い技術を持った人達が高い給料を得ているという事実を中心に話が繰り広げられている気がしました。
僕のような30超えた時に何の技術も持っていない(し、何が好きかもわかっていなかった状態のような)人がお金を稼げるようになるにはどうすればいいのか?を無意識に探していたんですが、答えは見つけられませんでした!
高い技術を持った人が高収入になるという当たり前に気づかされました。

日本だと年功序列という習慣が残っているから、当てはまらない点もありますが、高い技術に価値があるのは同じだと思います。

どうやって稼いでいく!?
ただ一つの解答として、この本では高学歴高技能の人たちが住むところに新しい雇用が生み出されると言われます。
そこでは高技能職ばかりに人が行くのを防ぐために低技能の人の給料も上がり、失業しても次が見つかりやすいようです。
住む場所で給料は変わります。(本著5%あたり、kindle版)
つまり僕は家賃が高くても東京とかの大都市に引っ越して、仕事を探すのが良さそうです。ん~!
教育レベルが低くても低収入になりがちともいわれます。

辛い事実を突き止められて受け入れるのに時間が掛かるので、デメリットにしました。
本著では教育レベルが高いとは大学卒業のことを指しています。
また大卒であっても低技能や低所得のままだと、一生で稼げるお金の差は広がると言われます。
分かっている事ですが、改めて突き付けられると辛いです!デメリットです!
メリット
アメリカの経済史的なものを学べます

アメリカの近代の経済がどうやって繁栄したかを学べました。
著者が経済学者ですがその分野にとどまらず、いろんな視点から発展している都市とそうじゃない都市の原因と理由などを書いてくれているからです。
例えば製造業からITなどのイノベーション産業に移って、衰えた都市、企業を誘致して栄えた都市、失敗した都市、ビルゲイツが来て偶然栄えた都市などを観察できました。
稼ぐには?で視野が狭くなっている僕ですが、周りを強制的に見させてくれました。
繁栄の仕組みを学べます

今までは0でしたが、繁栄の仕組みが少し頭に入りました。
僕の理解では「繁栄は賢い人が集まるとアイデアを生まれやすく、革新的な製品やサービスが生産される」ようです。
そして人の活動範囲は近場で収まるようでその範囲でお金が使われる。
賢くて技能の高い人はお金持ちなので、いっぱい使う。

少し違うけど、ソシャゲやSpotifyのサービスが成り立つ理由みたいと思いました。
一部の重課金者のおかげで他の人は無・微課金でサービスを利用できる仕組みになっている
のを連想しました。
だからそこでは新しい仕事も生まれて給料も高くなる。
でもそういう人がいない土地では仕事がなくて、給料も低くなっちゃう。
なので僕のような低技能低教育レベルの人は特に住む場所で人生が変わると学べました。
解説付き
この本はアメリカの状況を学習できる本です。
なので日本について書かれている本ではありません。
ですが翻訳者様の解説が最後についていたり、改訂に伴って序章で日本について少し触れてくれている点が有難いです。
人との出会いの大切さを学べます

仕事とかにおいて人との出会いは大切なんだと学べました。
繰り返しになってしまいますが人と人との何気ない会話の中からアイデアが生まれるらしいからです。
ネットがあるじゃんと思いますが、たとえリモートワークとかが広がってもこれは変わらないようです。
例えば僕はブログの記事のネタを探していたり、自分のほぼない技術でどうやってお金を稼いで生きていけばよいのかをいつも悩んでいます。
その解決策は人との出会って話すことで開けるかも!?と思えました。
転職で考えてみても

今まで→出来るだけ人と関わらりたくない

今→人は相変わらず怖いけど、少し人が関わる仕事も転職の範囲内に入れてもいいかも
人との会話の優先順位が僕の恐怖よりも上がったことで、転職の幅が広がったかもしれません。
薄々は思っていましたが、やっぱり大切なことだと気づけたのは良かったです。
まとめ

- 自己啓発本と違って自分の生活に落とし込むのは難しそうです
- 大卒で高い技術がある人が高所得になりやすい。そうじゃないと低所得になりやすいと書いてあり、ダメージを食らいます。
- アメリカの近代の経済史みたいなのを学べます
- アイデア系の仕事がどうやって繁栄されるのかを学べました
- 日本人翻訳者の解説付き
- 人との出会いを大切にしたいと思えます
自分の人生に落とし込んで役立てるには難しい本です。
ただ調子乗っていえば、経済の過去を学んで今と未来を考えることができた教育系の本でした。
参考サイト
※1 © Copyright 2024 福岡県・有限責任監査法人トーマツ / 福岡オープンイノベーションプログラム.「FOIP」.Fukuoka Open Innovation Program.
© Rakuten Group, Inc.「年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学 [電子書籍版]」.Rakutenブックス.
© 1996-2022, Amazon.com, Inc. or its affiliates「年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学 Kindle版」.amazon.co.jp.
参考文献
エンリコ モレッティ(著), 池村千秋(翻訳), 安田洋祐(解説)(2014) .「年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学 Kindle版」.プレジデント社.